クイーンのサウンドレコーディングエンジニアのジャスティン・シャーリー・スミス氏のインタビューになります。
- ―By making Queen tracks available on hi-res, what can we hear now that we couldn't hear before?
クイーンの楽曲がハイレゾ化されたにあたり、以前と具体的に変わった部分はどこですか?
- Mr Smith:I think it is simply a case of maximising the audio resolution. If you compare this hi-res audio to CD there is more resolution in both time (sampling frequency) and volume (bit depth). Most Queen hi-res albums are 96 kHz / 24 bit compared to 44.1 kHz / 16 bit on CD. You may not be able to hear more separate elements in the music - but those elements will be clearer than ever before. This is as close as you can get to hearing the masters directly.
単純に音の解像度の問題だと思う。ハイレゾ音源とCDとを聴き比べる場合、サンプリング周波数とビット数共により解像度が上がっています。CDは44.1kHz / 16 bitなのに対してハイレゾ音源は96kHz / 24 bitです。ハイレゾ音源を聴いた時にCDにはない何か別の音が聴こえる訳ではないが、以前よりさらにクリアに聴こえると思う。まさにマスターテープから音楽をダイレクトに聴いた時の音に限りなく近いと思う。
- ―Which song or album became more appealing by making it available on hi-res?
どの曲もしくはアルバムがハイレゾ化されたことによって一番魅力的になっりましたか?
- Mr Smith:This week I’ve mostly been listening to ‘A Day At The Races’ and ‘News Of The World’. I’m not sure if they are more appealing in hi-res than before, but they might be! I think the band and their recording engineer / co-producer Mike Stone were ‘on a roll’ during that period. In my view the songs and sounds on these albums are classic Queen.
僕自身、今週は『華麗なるレース』と『世界に捧ぐ』を主に聴いていた。ハイレゾ化されて今までよりさらに魅力的になったと断言はできないかもしれないけど、でもそうなったと思うよ。この頃のバンドとレコーディング・エンジニア兼共同プロデューサーのマイク・ストーンは乗りに乗ってたからね。個人的にはこの2枚のアルバムの曲とサウンドはまさにクラシック・クイーンと呼べるものだと思う。
- ―How do you feel about many Queen tracks being made available as hi-res this year?
今年多くのクイーンの楽曲がハイレゾ化されたことについてどう思いますか?
- Mr Smith:I’m excited to learn what people think of it. I’m pretty sure people will like it; after all it’s better quality than CD whatever way you look at it.
みんながそのことについてどう思ってるかを知ることができて非常に満足している。みんなに気に入ってもらえると自信を持って言えるし、結局今まで見てきたどんなCDよりもハイ・クオリティだからね。
- ―What are you most careful about when working on Queen recordings?
クイーンのレコーディングのときどんなことに最も注意していますか?
- Mr Smith:We are very careful about everything. For example in this re-mastering process: Using the best possible original mix master source tapes, working with the best mastering engineer, ensuring essential elements of the original mastering work were not lost, ensuring all new processing is not detrimental in any way. Etc.
あらゆることに気を使っているよ。例えば今回のリマスター作業の過程でも、オリジナルのマスターテープを最高の状態で使うようにしていたり、最良のマスタリング・エンジニアと一緒に作業をしたり、オリジナルのマスタリング作業の本質的な要素を欠かさないよう注意を払ったり、新しく施した全てのプロセスがあらゆる面で本来のいい部分を損なわないようにするなどね。
I can give you an example of how this can go wrong. The track Mustapha was originally mixed with the first and second verses deliberately quiet. They were not just quiet; they were also mono and restricted in treble and bass. The reason for this was to allow the full volume and bandwidth to come blasting in, in stereo, at the chosen moment to great effect; a brilliant piece of Queen artistry and fun. Unfortunately one of the re-masters made in the 1990’s in a certain territory tried to ‘fix’ this eq and level difference so the effect was almost completely lost. This shows why even the best mastering engineer needs some guidance and collaboration.
片やリマスター作業が誤った方向に向かってしまう例を紹介しよう。「ムスターファ」という曲は本来は最初のヴァースと次のヴァースを意図的に無音でミックスしていました。ただそれらは単なる無音ではなくて、モノラルでしかも高音域と低音域をカットしていたのです。なぜかというと次に爆発的に入る部分のボリュームと帯域幅を確保するためでした。ステレオでのその効果は絶大で、それはクイーンの芸術的手腕と娯楽性の優れた要素を示していました。残念ながらある国で1990年に施されたリマスターの一つはこのEQとレベルの違いを固定しようとしたためにその効果のほとんどが完全に失われてしまいました。このことが最高のマスタリング・エンジニアでさえ時によって指導と協力が必要なことを示しています。
- ―What do you like the most about this collaboration with Onkyo?
今回のオンキヨーとのコラボレーションで最も気に入ったところは何ですか?
- Mr Smith:I really like the ear-buds. They’re great!!
本当にこのイヤフォンは気にいっている。最高だ!
- ―Which are the top 3 Queen tracks you would like to listen on Onkyo player?
オンキヨーのハイレゾ・プレイヤーで聴いてほしい3曲を挙げるとしたら?
- Mr Smith:If I wanted to demonstrate Queen in hi-res I would play The Fairy Feller’s Master-Stroke and Nevermore from Queen II. These two segued tracks show extreme talents at work already on the second album. The Fairy Feller is hugely entertaining in music and lyrics, performance and production. These recordings make full use of the frequency spectrum and dynamic range; strong bass, clear transients, warm guitar harmonies, choral explosions etc. Amazing. … After that we get the simple but beautiful piano and voice of Nevermore - even more up-close and personal than you’ve heard them before and then - with its freely ‘breathing’ tempo - building up to the extraordinary anguished climax: “When you say you didn’t love me any more”. It was always astonishing but now more than ever in hi-res audio.
自分がクイーンの楽曲をハイレゾで試聴するとすればクイーンⅡの「フェアリー・フェラーの神技」と「ネヴァー・モア」だな。この連続する2曲はセカンド・アルバムの時点で既にバンドの稀有な才能を示していると思う。「フェアリー・フェラーの神技」は楽曲も歌詞も、そしてパフォーマンスも制作面においてもまさにエンターテイメントだ。これらの録音は周波数帯域とダイナミック・レンジをフルに使っている。強いベース、クリアで儚く暖かいギターのハーモニー、コーラスの大迫力など。素晴らしい。そしてその後に続くシンプルかつ美しい「ネヴァー・モア」のピアノと声。後にも先にもこれ以上パーソナルな音を聴いたことがない。自由に呼吸をするようなテンポから後半の「When you say you didn’t love me any more」という歌詞の部分に駆け上がっていく身悶えするようなクライマックス。今までも聴くたびに感動していたけど、ハイレゾで聴くとなおさらだね。
Then I would play Mustapha to wake people up!
その次に聴くのは「ムスターファ」。みんなの目を覚ますためにね。
I love the sound of All Dead All Dead. Brian’s lead vocal with Freddie clearly heard in the backing vocals. The whole track sounds warm and close-up: the piano, bass and drums … plus that incredible guitar orchestra that appears halfway through.
「オール・デッド」のサウンドも好きだ。ブライアンのリード・ボーカルと共にフレディのバック・ボーカルがクリアに聴こえる。曲全体を通してサウンドは非常にウォームだ。ピアノ、ベースそしてドラム。加えて曲の途中に現れる荘厳なギター・オーケストレーション。
Many of Roger’s tracks are striking sonic productions too - all the way from Loser In The End to Ride The Wild Wind.
ロジャーの楽曲の多くはスピード感を生かした音作りが信条だ。「ルーザー・イン・ジ・エンド」から「ライド・ザ・ワイルド・ウインド」までずっとね。
Another track I come back to often is Spread Your Wings, possibly the best Queen song as yet unknown by the general public. The hi-res version just increases the open natural sound.
他に思いつくのは「永遠の翼」かな。これはおそらく一般にあまり知られていないクイーンの楽曲の中ではベスト・ソングだと思う。ハイレゾで聴くことによってそのナチュラルなサウンドがさらによく聴こえるよ。
- ―Can you share some memories of Freddie when working on their recordings?
フレディとのレコーディングでの何かエピソードを教えてもらえますか?
- Mr Smith:I wish I had kept a diary in those days. I worked on many sessions with John, Roger, Brian and Freddie … as well as many other artists including David Bowie, AC/DC, Iggy Pop, Chris Rea and Dexys Midnight Runners … but I find it frustratingly hard to remember specific stories and quotes. One detail I do recall is Freddie’s hands. If he were interacting with the other members of Queen for example to convey a music idea or performance comment he would be very expressive with his hands. Much like the gesticulations that Italians are famous for, he would appear to be manipulating or coaxing a thought out of ‘thin air’.
当時のことを日記に書き留めておくべきだったよ。僕はジョン、ロジャー、ブライアンそしてフレディとたくさんのセッションで一緒に仕事をした。他にもデヴィッド・ボウイ、AC/DC、イギー・ポップ、クリス・レアそしてデキシー・ミッドナイト・ランナーズなどともね。でもがっかりするぐらい当時の話や言葉などを思い出すことが難しいと気づいたんだ。一つだけ思い出せるのはフレディの手だね。彼はバンドのメンバーと意思を通わせるとき、例えば曲のアイデアやパフォーマンスについての意見を伝えるとき、それを手を使って表現していた。まるでイタリア人がよくやるようなジェスチャーで思いを操るように。
- ―What do you think Freddie would feel about this collaboration of Queen and Onkyo?
フレディが生きていたら今回のクイーンとオンキヨーのコラボレーションをどのように感じたと思いますか?
- Mr Smith:I believe Freddie was not massively interested in technology but I would have thought he would want everyone to hear his music in the highest quality - and this is it!
彼はテクノロジーそのものにはそれほど大きな関心は示さなかったんじゃないかと思う。ただよりいい音で彼の音楽をみんなに聴いてもらいたいと思っていたはずさ。そしてこれがまさにそれさ!
- ―Can we have message to the Queen and Freddie fans in Japan?
日本にいるクイーンとフレディのファンに一言メッセージをいただけますか?
- Mr Smith:We do all we can to present Queen music as well as possible and hope the fans out there enjoy the results. Best wishes. Justin.
クイーンの音楽を最高の状態で届けられるようあらゆる手を尽くしたつもりさ。ファンの皆さんがこの結果を楽しんでもらえることを期待しているよ。
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【The Mercury Phoenix Trustとは】
HIV感染合併症によるニューモシスチス肺炎によってフレディ・マーキュリーが1991年にロンドンで死去した後、クイーンの残りのメンバーに彼らのマネージャーだったジム・ビーチを加えた4名は、エイズを意識するためのフレディ・マーキュリー追悼コンサート(The Freddie Mercury Tribute Concert for AIDS Awareness)を組織し、その収益がマーキュリー・フェニックス・トラストを始動させるための原資として使用された。現在の信託財産管理者は、ブライアン・メイ、ジム・ビーチ、Mary Austin(フレディ・マーキュリーの長い友人でクイーンの楽曲・『Love of My Life』にて歌われた人物である)、そしてロジャー・テイラーの4名である。(https://ja.wikipedia.org/wiki/マーキュリー・フェニックス・トラスト)
本 3 モデルの売り上げの一部は、エイズで亡くなられたフレディ・マーキュリーを思い設立されたエイズ基金団体「The Mercury Phoenix Trust」に寄付されます。(http://www.mercuryphoenixtrust.com/)
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・電話番号 050-3161-9555
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